海外留学に安心して出発するため、あらかじめフィリピンの治安について理解しておくことは自分だけでなく、送り出す家族や友達にとっても重要な情報です。
セブ島やマニラなど人気都市は語学学校が多く、フィリピン留学を検討する人にとって魅力的な学習環境が整っていますが、その一方で都市ごとの特徴や注意点を理解し、準備を進めておかなければなりません。
フィリピン治安に対する日本の外務省の見解や各都市の最新状況、そして日常で意識したい防犯対策を知ることで、余計な不安を取り除き、学習に集中できる環境を自らつくることができます。
フィリピン留学をサポートする立場から、現地で役立つ安全対策やトラブル時の対応、クレジットカードやパスポート紛失時の手順まで網羅的に整理し、フィリピン留学を成功へ導くための実践的なガイドとしてまとめました。
フィリピンの治安情報を集め、安心して日本を出発できるよう準備を進めましょう。
フィリピンの治安に関する日本の外務省の見解
外務省のWebサイト上では、フィリピン治安に関する評価を地域別に示されており、フィリピン留学を検討する際は、この情報を基準に安全対策を立てることが重要です。
フィリピンの治安分類については、ミンダナオ島の一部地域がテロや誘拐リスクから、通常の渡航目的でも避けるべき地域とされています。
一方、セブ島やマニラ首都圏など留学先として人気の都市は、レベル1(十分注意)となっており、治安についてスリやひったくりなど軽犯罪への警戒が求められます。
フィリピンの治安に関する注意点として、基本的に夜間の単独行動や人気のない路地、過度な現金携帯は避けるべきです。
外務省はフィリピン治安の最新動向を随時更新しているので、留学前や現地渡航後はこまめに情報をチェックし、地域ごとのリスクに応じた行動を心がけることが安全な留学につながります。
フィリピン留学で人気のある都市の治安情報
フィリピン留学で人気の都市は、それぞれ環境やリスクが大きく異なるため、地域ごとの特徴を踏まえた安全対策が欠かせません。
ここでは、多くの留学生が渡航先として検討するセブ島、マニラとその他の都市の治安について解説します。
セブ島の治安について
セブ島はフィリピン留学で最も選ばれている都市のひとつであり、語学学校や留学生向け施設が多く集まるため生活しやすい環境が整っています。
しかし、フィリピン治安の特徴を理解した上で行動しなければ、軽犯罪に巻き込まれる可能性があります。
特にセブ市中心部では、スリや置き引きが日常的に発生しており、ショッピングモールや繁華街、ジプニー利用時は注意が必要です。
また、重大犯罪の多くは限定されたエリアで起こるため、留学生が日常的に利用するエリアは比較的安全とされていますが、夜間の外出や人気のない路地は避けるのが基本です。
さらに、バイクによるひったくりは典型的な手口として知られ、バッグは歩道側に持つ、スマートフォンをむやみに外で使わないなどの対策が重要です。
人気があるゆえに、セブ島では観光客や留学生を狙った詐欺やしつこい客引きにも警戒が必要とされています。
移動には流しのタクシーを避け、Grabなどの配車アプリを使うことでフィリピン治安リスクを大幅に下げられます。
首都マニラの治安について
マニラはフィリピンの首都であり、経済・政治の中心地として多くの人が行き交う活気あるエリアです。
そのマニラでは、マカティやBGC(ボニファシオ・グローバルシティ)には外国人居住者が多く暮らし、企業ビルも多く、フィリピン治安の評価でも比較的安全です。
一方で、旧市街や下町エリアではスリ・ひったくり・詐欺などの軽犯罪が多く報告されています。
特に観光客が集まるモール周辺、夜の繁華街、人通りの少ない道路ではフィリピン治安リスクが高まり、夜間の単独行動は避けるのが基本です。
また、マニラではタクシーのぼったくりやメーター不使用などのトラブル報告も多く、移動にはGrabなどの配車アプリを利用した方が良いでしょう。
その他にも、スマートフォンを道路沿いで使用する、カバンを無防備に持つといった行動は狙われやすく、フィリピン治安情報でも頻繁に注意喚起されています。留学生は通学路や生活圏を安定させ、危険とされる地域に近づかないことが大切です。
その他の都市の状況
フィリピン留学で人気のあるその他の都市について、治安状況を見てみましょう。
クラークは経済特区として開発が進み、外国企業や駐在員が多く住むため比較的落ち着いた環境が保たれており、フィリピン治安の面でも安定した都市といえます。
標高が高くフィリピンでも最高気温が25℃前後と過ごしやすい場所として知られるバギオは、街全体が穏やかで、治安が良いことで知られています。
ビサヤ地方、イロイロは住民の穏やかな気質が特徴的であり、治安リスクは低めです。
そのイロイロからフェリーで渡航できるバコロドも、イロイロ同様に犯罪発生率が他地域より低く、住みやすさが評価されています。
ホワイトビーチを中心に観光地として知られるボラカイ島は、観光客が多いことでスリなどの軽犯罪が発生しやすいものの、島自体は小さく管理が行き届き、フィリピン治安としては比較的良好です。
とはいえ、いずれの都市を選ぶ場合でも、夜間の単独行動を避ける、貴重品管理を徹底するなど、基本的な治安対策を行うことで、より安全な留学生活を送ることができます。
フィリピン留学前に知っておきたい安全対策
フィリピン留学を安心して過ごすためには、日常の行動を少し工夫するだけでリスクを大きく減らすことができます。
現地で特に意識しておきたい実践的な安全対策を4つ紹介するので、フィリピン留学中に活用し、トラブルを未然に防ぎましょう。
スリや置き引きへの対策
フィリピン留学では、スリや置き引きが日常的に発生しており、日本の感覚のまま過ごすと被害に遭いやすくなります。
フィリピンでは、観光客や留学生の「油断しがちな行動」が狙われやすく、少しの隙がそのまま被害につながることがあります。特に注意すべきなのが、お店やカフェで荷物を席取りとして置いたまま離れる行為です。
持ち主の目が届かない荷物は数分で盗まれる可能性が高く、よくあるトラブルの一つなので注意しましょう。
また、歩いているときにカバンのファスナーを開けっぱなしにしていたり、リュックの外側ポケットに貴重品を入れていたりすると、気づかないうちにスリに遭うリスクが一気に高まります。
カバンは体の前側で持つよう心がけ、チャックをしっかり閉め、スマートフォンや財布をむき出しで携帯しないなど、基本的な行動を徹底するだけでも安全度は大きく上がります。
特に人が多く集まるショッピングモールや市場、ジプニー乗車時はスリが多発しているため、これらの場所ではくれぐれも注意するようにしましょう。
ひったくり犯はバイクが多いので警戒しよう
フィリピンでは、バイクを使ったひったくりが代表的な犯罪手口の一つとなっています。
フィリピンの街中ではバイクの交通量が非常に多く、その中には歩行者の横をすり抜けながら、肩にかけたバッグや手に持ったスマートフォンを狙う犯人が紛れていることがあります。特に観光客や留学生は警戒心が薄いと見なされやすく、フィリピン治安の情報でも繰り返し注意喚起されています。
もっとも効果的な対策は、バッグを持つ位置を工夫することです。歩行中は必ず車道側ではなく、建物側にバッグを持つように心がけましょう。
これは、ひったくり犯の多くがバイクで接近し、車道側から一瞬でバッグを奪い取って走り去るためで、フィリピン治安対策として非常に基本かつ重要な行動です。
また、ショルダーバッグを斜め掛けにしておく、できるだけ体の前側で持つ、スマートフォンを手に持ちながら歩かないといった習慣も効果的です。
さらに、道路沿いで立ち止まってスマートフォンを操作したり、荷物の整理をしたりする行為は狙われやすいため、周囲に人が多く明るい場所で行うことが望ましいとされています。
こうした行動を意識するだけで、ひったくりに遭うリスクは大きく下げることができます。
子供に囲まれても関わらないように心がける
フィリピン留学では、大人だけでなく子供が関わる軽犯罪にも注意が必要です。
街中や観光地で複数の子供が観光客や留学生に近づき、声をかけたり手を引いたりして注意をそらし、その隙に財布やスマートフォンを抜き取るという手口が報告されています。
見た目が幼い子供であるため油断しやすく、相手に悪気がないように見えることから、多くの人が気づかないうちに被害に遭ってしまいます。
子供たちは大人に指示されて行動しているケースもあり、近寄ってきた際に「かわいそうだから」「断りづらい」という気持ちから関わってしまうと、スリを受けるリスクが一気に高まります。
重要なのは、子供だからといって気を緩めないことです。どれだけ小さな子供であっても、財布やスマートフォンが狙われる可能性があるという前提で行動する必要があります。
仮に囲まれるような状況になった場合は、優しく対応しようとせず、一歩距離を取りながらその場を離れることが最も安全です。フィリピン治安では、相手に「触れさせない」「近づかせない」ことが被害を防ぐ基本となります。
冷たく見えるかもしれませんが、海外で自分の身を守ることは何よりも大切です。子供に近づかれた際は、心を鬼にして関わらない姿勢を貫くことが、フィリピン治安における効果的な自己防衛となります。
配車サービスを利用しよう
フィリピンでは、移動手段の選び方がそのまま安全性に直結します。
ジプニーは、リーズナブルな料金で利用できる現地の主要交通手段ですが、混雑していることが多く、スリ被害の報告が頻繁に見られます。
また、流しのタクシーはメーターを使わず高額請求をする、遠回りをするなどのぼったくり被害に遭う可能性があります。
こうしたリスクを避けるために最も有効なのが、Grabなどの配車サービスを利用する方法です。
配車サービスはあらかじめ登録したクレジットカードで自動決済され、乗車前に料金が確定するため、料金トラブルに巻き込まれる心配がありません。
また、ドライバー情報や車両番号がアプリ上で確認でき、記録も残るため、フィリピン治安の面でも安心して利用できます。深夜や人気の少ないエリアでの移動も安全性が高まり、留学生の移動手段として最も推奨されています。
さらに、目的地まで直行できる点も大きなメリットで、ジプニーのように複数ルートを経由する必要がありません。
移動中の時間を短くし、人が多い場所での乗り降りを減らすことで、より安全で快適な留学生活を送ることができます。
トラブルに巻き込まれたら
フィリピン留学中に予期せぬトラブルが起きた場合、落ち着いて正しい手順を踏むことが重要です。
困ったときに落ち着いて対処できるよう、トラブル遭遇時に取るべき行動を理解しておきましょう。
学校スタッフに相談して警察へ被害届を提出する
フィリピン留学中にスリや置き引きなどの被害に遭った場合は、まず落ち着いて状況を整理し、できるだけ早く行動することが大切です。
被害に気づいたら、時間や場所、周囲の状況や気づいたきっかけなどをメモに残しておくと、その後の手続きがスムーズになります。
また、英語での対応が不安な留学生にとって、学校スタッフは非常に心強い存在です。フィリピン治安に詳しいスタッフに相談することで、必要な手順や注意点を確認でき、警察への届け出も同行してもらえる場合があります。
被害届の提出は、保険請求やクレジットカードの再発行手続きにおいて必要となる重要なステップです。学校側と連携しながら、パスポートのコピーや学生証を用意して、出来る限り早めに被害届を出しましょう。
クレジットカードの紛失・盗難に遭ったらすぐに無効手続きを
フィリピンでクレジットカードを紛失したり盗難に遭ったりした場合は、被害拡大を防ぐために即時の対応が欠かせません。
カードが第三者の手に渡った瞬間に不正利用される可能性が高く、数分の遅れが大きな被害につながることがあります。
まず最初に行うべきことは、カード会社へ連絡してカードの利用停止(無効化)手続きを行うことです。多くのカード会社は海外からの紛失・盗難専用窓口を設けており、24時間対応しているため、フィリピン治安によるトラブル時でもすぐに対処できます。
無効手続きが完了したら、被害状況を整理し、必要に応じて警察へ被害届を提出します。不正利用が発生した場合、警察の受理番号が保険請求やカード会社の補償手続きに必要となるため、フィリピン治安に関連する事件として正式に記録してもらうことが重要です。
海外留学傷害保険に加入していたら連絡しよう
フィリピン留学中にトラブルに遭った場合、海外留学傷害保険は心強いサポートとなります。
スマートフォンや財布の盗難、クレジットカードの不正利用といった被害は留学生が遭いやすい代表例です。こうしたトラブルに巻き込まれた際は、まず警察への被害届を提出し、そのあとで保険会社へ速やかに連絡することで、補償の手続きをスムーズに進めることができます。
保険会社への申請には、被害届の受理番号、被害状況の詳細、盗難された物の情報などが必要となるため、フィリピン治安に関連したトラブルであっても状況を正確に伝えられるよう整理しておくことが重要です。
保険会社へ連絡する際は、加入証明書や契約番号を手元に用意し、状況を落ち着いて説明することが大切です。
パスポートの紛失や盗難は日本大使館にすぐ連絡
もし、フィリピン留学中にパスポートを紛失したり盗難に遭ったりした場合、最優先で行うべきことは日本大使館または総領事館への連絡です。
パスポートは本人確認だけでなく出国にも必須の書類であるため、フィリピン治安の影響を受けるトラブルの中でも特に重大な部類に入ります。
まず、紛失か盗難かによって必要な手続きが異なるため、落ち着いて状況を整理し、スリや置き引きなどフィリピン治安に起因する被害の場合は、警察で被害届を取得します。
被害届の受理番号は再発行手続きに必要となるため、必ず控えておきましょう。
大使館に連絡すると、渡航継続のための手続きとして「パスポート再発行」または「帰国のための渡航書」のどちらが必要か案内してもらえます。その際、必要書類として本人確認書類(コピー可)、証明写真、警察の被害届などが求められます。
フィリピン治安に関係するトラブルでは、言語面での不安も大きいため、学校スタッフに同行を依頼すると手続きがスムーズです。
フィリピンの治安まとめ
フィリピン留学を安心して始めるためには、出発前に治安情報をしっかり理解し、都市ごとの特徴や注意点を踏まえて準備しておくことが欠かせません。
セブ島やマニラなど人気都市は魅力的な学習環境が整っていますが、一方でスリ・置き引き・ひったくりといった軽犯罪が日常的に起こる地域でもあります。
外務省の危険度レベルや各都市の治安傾向、現地で実践すべき安全対策を事前に把握しておくことで、不安を減らし、学習に集中できる環境を自分でつくることができます。
また、トラブルに遭ったときの行動手順や、クレジットカードやパスポート紛失時の対応を理解しておくことも、留学生活を守る大切な備えです。
このページで紹介した内容を参考にしていただき、フィリピン出発前にもう一度、治安情報を確認した上で、安全対策を整えておきましょう。






